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保険会社を変革する、デジタルマーケティング

 現在、日本を代表する大手生命保険会社、大手損害保険会社が中長期経営計画の支柱としてデジタルトランスフォーメーションを掲げ、大きなシフトチェンジを図っています。デジタルテクノロジーが保険業界に与える影響は大きく、保険ビジネスのあり方を根本から変える勢いです。

 スマートフォン、タブレットなど、電子メディアを活用したチャネル拡大や横断的な商品プロモーションは「車離れ、保険離れ」と言われて久しい若手層とのエンゲージメント効果を上げるだけにとどまりません。直接顧客とつながるという強みは、新たな顧客ニーズの掘り起こしやサービス品質の改善にも大きく寄与します。たとえば、保険契約者情報とアプリが紐づくことで事故連絡がスピーディに行え、スマホ決済で保険料の支払いが可能になれば、利便性の向上にも繋がります。さらに、既存のビックデータを解析、管理することで顧客一人ひとりのライフステージに合わせてサービスの最適化を図る可能性を秘めています。AI化、IoT化を視野に、時代の変化に合わせた「新しい保険の形」の模索が求められている中、顧客との重要なコンタクトポイントとなるデジタルマーケティングの強化が求められているというわけです。

 「保険」はもともと、ヘルスケア領域と親和性の高い業態ですが、ウエアラブルデバイスの技術進歩によって新たなビジネスモデルも生まれています。生活習慣を見直すための健康喚起のアラームツールとして活用することで、健康な人にはポイント還元したり、保険料を安くしたり、顧客の志向に合わせたサービスの提案など、期待が寄せられています。

 こうした背景から、事業全体のデジタル変革を推進できるデジタルマーケティング領域の人材ニーズが高騰しています。ここで注目したいのは、保険業界ではこうしたデジタルマーケティングのスペシャリストを最初から外部に求めるようになったという、変化です。その顔ぶれは意外なようですが、消費財メーカーのブランドマーケティング経験者や広告代理店でのマーケティングプランナー、eコマースでのマーケティングマネジャーなど、これまで保険業界とはおよそ馴染のなかった異業界の経験者が少なくありません。
 単に異業界に広く門戸を開いているだけでなく、迎え入れる条件もなかなかです。チーフ・マーケティング・オフィサー、チーフ・デジタル・オフィサーなど、好条件のタイトルと破格の年収が提示される事例が増えています。

 さらに興味深いのは、保険業界への転身を好意的に受け止める方が多いということです。先日、大手損害保険会社への転職を決められた方からは「古い業界だからこそ、手つかずの領域が多く、新たな挑戦ができる」と伺いました。「保険会社ならではの膨大なビックデータから「保険」が担うべき新たな価値を導き出し、状況に応じて顧客とのコンタクトの最適化を考え、新しいビジネスモデルを創造する。こうしたビジネスのダイナミズムにやりがいを感じる。」ということです。
 デジタルマーケティング領域の経験をお持ちの方で、保険業界への挑戦にご興味を持たれた方はぜひ一度、ご相談ください。
                                  専任コンサルタント 兵藤正憲 

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